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2020.11.18
サブスクリプション
サブスクリプションとは?事業者のメリットと成功のコツを紹介
![サブスクリプションとは?事業者のメリットと成功のコツを紹介](https://subscription-store.com/wp-content/uploads/2018/10/pixta_43338103_M.jpg)
商品やサービスなどを1つずつ、または1回ずつ提供するビジネスが主流を占めていた頃とは異なり、消費者のニーズはもちろん、ビジネスモデルも多様化しています。 そのようなかで注目されているのがサブスクリプション型のビジネスです。
サブスクリプション型のビジネスは、実は事業者から見てもメリットの多いサービスなのです。 そこで、実際にどのようなメリットがあるのか、メリットを活かして導入するにはどうすればいいのかについて詳しく紹介します。
目次
サブスクリプションとは?ユーザーに受け入れられる理由
1-1.サブスクリプションとは?
サブスクリプションとは、「定額の料金を支払うことで、毎月商品を手に入れたり、サービスを継続的に利用したりすることができるビジネスモデル」を指します。 目新しいビジネスモデルではなく、古くは新聞配達、牛乳配達や通勤・通学の定期券も定額を主軸としたビジネスモデルです。
昨今のサブスクリプションビジネスは定額制の考えだけではなく、ユーザーニーズの変化を取り入れて進化しています。
サブスクリプションのビジネスモデルはストック型と言われ、これまでの売り切り型のビジネスをフロー型といいます。今フロー型からストック型のビジネスモデルにシフトしたり、事業の一つに取り入れています。
1-2.サブスクリプションビジネスがユーザーから受け入れられている理由
サブスクリプションは日経MJの2018年ヒット商品番付の「西の大関」として選定され、多くのユーザーに注目を浴びるビジネスモデルとなりました。
ユーザーからは定額制のため、利用ハードルが低く、導入しやすいメリットがありますが、これほどまでにユーザーに受け入れられた理由は他にあります。
「モノ消費からコト消費」へとユーザーの消費変化が起きていることです。
物質的な豊かを多くの人が享受できる日本では、体験としての楽しさを求める傾向が強くなってきました。
会員制サービスのコストコへ店を運ぶ時のユーザーの目的は「ほしいものを大量に安く手に入れる」のではなく、「海外で買い物するような楽しさ」、「珍しい商品を見つけるワクワク感」などの商品体験ではないでしょうか。
定額制にすることでユーザーと事業者がコミュニケーションをつづけ、事業者「ワクワク」や「感動」を提供し続けることができる関係性が受け入れられている理由でもあります。
1-3.サブスクリプションと似ている?レンタル、リース、リカーリングの違い
各社のサービスや提供内容によっては変わることもありますが、一般的に各ビジネスモデルの共通点や違い以下のように考えることができます。
名称 | 内容 | 契約期間 | 課金タイミング | 途中解約 |
---|---|---|---|---|
リカーリング | モノやサービスを継続的に利用するビジネスモデル | 1ヶ月〜数ヶ月 定期的 |
従量 | ◯ |
リース | モノやサービスを借り受けることができるビジネスモデル | 1年〜 比較的長期 |
定期 | ◯ |
サブスクリプション | モノやサービスを継続的に利用するビジネスモデル | 1ヶ月〜 | 定期 | ◯ |
レンタル | モノやサービスを借り受けることができるビジネスモデル | 数日〜 比較的短期 |
定期 | △ (原則不可) |
売り切りではないビジネスモデルでは、リース、リカーリング、レンタルといったビジネスモデルもありますので簡単に理解しておきましょう。
確たる定義はないのですが、課金方法と契約期間で分けられます。 サブスクリプションモデルは基本的には「月額」だけど「やめたいときにやめられる」というのが特徴です。
そのため1ヶ月でやめて、半年後にまた再開することも容易になるものです。
レンタルは借りたら大体数日から1週間程度で返却になります。 リースは会社の車や工作機械、賃貸物件などの契約でもありますが、ある程度の長期間契約が基本になります。1年以上の契約期間であることが多いです。
リカーリングは、自宅のプリンターとプリンターのインクをイメージしてください。プリンターは1万円前後で購入可能ですが、インクは無くなったら購入し続ける必要があります。インクがなくなるスピードはまちまちなので特に期間はありませんし、使う量も変わるので定額ではなく従量課金となります。
他の例だと、電気代や水道代、コンタクトレンズなども継続的な利益を上げられるリカーリングビジネスと言えます。
サブスクリプションビジネスの事例
そでは、どんなサービスがあるのか?「サブスク」が定着するきっかけにもなったデジタルコンテンツのサブスクや、その後サブスクリプション元年と言われる2019年前後のモノのサブスクなどの例をあげます。
2-1.デジタルコンテンツ
音楽:Apple Music, Spotify
映像コンテンツ:Netflix, Amazon
ビジネスツール:Adobe Creative Cloud, Microsoft 365
今まで購入するか、レンタルが普通だった音楽や映画やドラマといった映像コンテンツがほぼサブスクで入手可能となっています。
また、AdobeやMicrosoftといったビジネスでよく使うソフトウェアもサブスクリプションモデルに転換して成功をしています。
このようなソフトウェア産業では以前はパッケージを購入してPCにインストールをして利用可能だったものから、インターネットに繋がっていたらクラウドを介してwebブラウザ上で利用できるSaaS型に切り替わっています。
SaaS型ビジネスでも、従量課金ではなくサブスクリプション型の定額で使えるサービスは増えています。
2-2. 衣食住のサブスクリプション
衣:エアークローゼット(服)、Laxus(ラクサス:ブランドバッグ)
食:Oisix(オイシックス:宅食)、POTLUCK(ポットラック:テイクアウト)
住:OYO LIFE(オヨライフ:賃貸)、CLAS(クラス:家具)
Webと宅配でサービスが完結するものもあれば、店舗に行くことでしかサービス提供できないものもあります。定額制のカフェや居酒屋のサービスなど、店舗でのサブスクもあります。
サブスクリプションのメリット1.ニーズに合わせて顧客を獲得!
商品やサービス自体の価格が高額である場合、売り切り型ビジネスだと顧客にとっては手が出なかったり、経済的な負担が大きかったりすることがあります。
しかし、サブスクリプション型のビジネスを展開していれば、顧客は無理のない予算で利用することが可能です。
つまり、サブスクリプションは、企業側にメリットがあるだけではなく、コストを抑えたいと考えている顧客にとっても利用しやすいシステムであると言えるでしょう。
新規の顧客を呼び込みやすくすることによって、顧客を増やせる可能性が高まるのです。
サブスクリプションのメリット2.売り上げの年間試算がしやすい
売り切り型ビジネスの場合は、商品がいつどのくらい売れるか、サービスがどれくらい利用されるかということを、なかなか正確に予測することができません。
また、実際の売れ行きから、月間や年間の試算を計算するのも複雑で難しくなります。
一方で、サブスクリプション型のビジネスの場合は、利用者数や新規登録者数を把握することができるという点が特徴です。
単純に言うと、利用者や新規登録者の数に単価を掛ければいいわけで、売り上げの年間試算を効率化し、試算しやすくなるというのがメリットのひとつです。
もちろん、実際にはそう単純ではなく、新規の登録者を開拓する努力や、解約を減らして継続利用につなげる方法を考える必要があります。
サブスクリプションのメリット3.ユーザーの利用状況をデータ化しやすい
従来の売り切り型ビジネスの場合でも、リピーターとして何度も商品を購入したり、サービスを利用したりする顧客もいるでしょう。
そのため、ある程度は顧客の動向やニーズを探ることができたケースもあるはずです。
しかし、売り切り型では、いつ顧客が購買行動に出るかまでは予測ができない商品やサービスもあり、正確な情報を得るのは難しいと言えます。
たとえば、自家用車を常に所有している人の場合、何年かに一度は新しい車に乗り換えることもあります。
決まったディーラーで車を購入していると、担当者ならある程度は顧客の車の好みや、車を乗り換えるタイミングを把握しているはずです。
ただ、新車を購入後、いつも車検ごとに新しい車に乗り換える人でも、突然新しい車に替えることをやめてしまうかもしれません。
また、いつもは10年以上1台の車を大事に乗り続けている人が、なにかのきっかけで早めに乗り換えるという行動を起こす可能性も考えられます。
サブスクリプション型のビジネスならば顧客が継続的に使っているため、売り切り型ビジネスに比べると利用状況を把握しやすいのがメリットです。
顧客がどんなプランを選んでいるのか、このプランを選ぶ人はこういうサービスに興味を示しやすいなど、傾向を分析することもできます。
顧客の利用状況をもとに分析した好みや傾向をデータ化することができれば、商品開発やコンテンツの充実、サービス展開などに活かすことも可能になるのです。
サブスクリプションは多様な分野の業種に対応可能
顧客が継続的に利用するサービスと聞くと、以前からあったような新聞や雑誌の定期購読、気に入ったシリーズの商品を毎月送ってもらう頒布会のようなものを思い浮かべることも多いでしょう。
もちろん、定期購読や頒布会はサブスクリプション型ビジネスの先駆け的存在です。
そのため、ファッション業界や化粧品業界などでは、頒布会をさらに進化させ、登録したプロフィールをもとに定期的に商品を届けるサービスを充実させているところもあります。
しかし、サブスクリプション型ビジネスは、限られた業種だけしか導入できないというものではありません。
今や多彩な分野に浸透し始め、導入することが可能なのです。 動画配信の分野で、定額料金を支払うと映画やドラマなどの動画が見放題というプランを提供しているのも、サブスクリプション型サービスのひとつです。
また、マイクロソフト社の「Office365」は、クラウドサービスとして提供する形をとり、アプリケーションを一括購入するのではなく、月単位や年単位で契約中だけ料金を支払って使うという方法を取っています。
ほかにも、フランスのミシュランではタイヤを購入するのではなく、走行距離に応じた使用料を支払う「マイレージ・チャージプログラム」というサービスを展開しているのです。
このように、従来では考えられなかった分野も含め、どのような分野でも工夫やアイデア次第でサブスクリプション型サービスは導入することができます。
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